僭越なり、と、社長にしかられそうですが…
坂口社長。今日、RSKラジオのTさんとしみじみ話したのですが、開園日の実況でチボリを訪れた時、建物の細部にわたるこだわりに100年続くヨーロッパ型の公園の幕開けを感じたのだそうです。そういえば私も、100年続く公園の礎を築けるなら、岡山に嫁に来た甲斐があるってもんだと思っていたことを、思い出しました。
私の妹は東京ディズニーランドの開園時の社員で、よくバックステージの様子を話してくれましたし、人に夢を与える職場で働くことに私も憧れがあったのです。
規模の違いはありましたが、開園の頃のチボリのレギュラーショーの完成度の高さは、TDLに劣るものではなく、子供からお年寄りまで幅広い年代層に感動を与えたという点では、それを越えていたといっても言い過ぎではありませんでした。
惜しむらくは、こんな駅裏の遊園地に、当代随一のクリエイターたちによる優れたコンテンツが集積していることを、十分に認知していただけなかったことでしょうか。
それらをすべてやめて雌伏5年、坂口社長の就任後、10周年の記念事業として提案した「ハンスの冒険」の企画が通り、さらに待望の完結編を上演できたことは、まさに望外の喜びでした。
岡山の子供たちに生のステージにふれる感動を…。チボリの原点はここから始まり、その願いは変わることはなかったように思います。
私もアキラメ悪く、チボリの優れたコンテンツを未来に残したいという思いが捨て切れず、倉敷駅前に小さな組織を立ち上げてしまいました。受け皿になるにはかなり力不足ですが、救えるものがあるのなら、いろいろな方のご助力をお願いし、私も力を尽くします。
今となっては誰に訴えたらよいかわからず、こんなところに書いてごめんなさい。これは私の、そして多分、岡山県民半分ぐらいのホンネだと思うのです。
朝あった建物が夜にはない…。そんなチボリで今も働く、かつての仲間たちの気持ちを思うと、心が痛みます。日々の安全と健康をいつも念じております。
※ このエントリーは、Vision岡山さんのご厚意により、3月16日号に掲載されたコラムを一部加筆してお届けしています。